昔から、母にプレゼントをする時に、何がいい?と聞くと
あんたが働いたお金を使えるものじゃない。何にもいらない。
とずっと言って来ました。
お盆やお正月に好きなもの買ったらいいよ、とお金を渡しても返そうとします。
広島に住んでいた母ですが、10年くらい前に神戸に引っ越して来ました。
車ですぐの所の賃貸アパートに一人で暮らしています。
父も息子も失くし、頼るのは私だけですが、頼る事もなく、一人でしっかり生きています。
父と一緒に残したものと年金で贅沢は出来ないけど、普通に暮らしています。
あんたに迷惑かけないようにね、上手に死ぬのが今の目標だそうで(笑)
そんな事を考えなくても私が生きている限り、悪いようにはしないから安心しといて。
というのですが・・・
そんな母がふと、「あのね、信枝、三宮行ったらね、素敵な帽子があってね、欲しいなあと思ったけど、あきらめて帰ったんよ。でもあれね、買って!」
というんです。(笑)
意外な母の言葉に驚きましたが、
「いいよ、買ったらいいよ、買ってきたら?お金は出してあげるから、どうぞどうぞ何でも好きなモノを買ってください」
と言いました。
自分でもなんで私に買ってほしいと思ったのかわからないと反省していましたが、
頼れる人がいる、甘えても良い人がいるって幸せな事よ。
というと、母が言ったことは、「あのね、人がね、あら 良い帽子ね と言ってくれたら娘が買ってくれたんよって言いたいんだー」と子供のような事を言っておりました(笑)
親孝行ってね、何だろう、一緒に楽しい時間を共有する事だと思っていましたが、
親孝行っていうのもいろいろあるのね・・と思ったのです。
とにかく、母が元気で楽しく暮らしてくれることが、一番。
そのお手伝いが出来るのであれば、それも一つの親孝行かなぁと思った瞬間でした。
もっとね、いろんな所へ連れて行ってあげたい。。
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