高学年の男の子の話です。
ピアノに来るのは嫌じゃないけど、何となく習ってる・・・という感じの彼は
それでも毎年発表会に出てくれます。
だけど、毎年アニメやポップスの曲なので、今年はついにお母さんからクラシックをという指令が出ました。
彼とすれば、発表会には出たい。だけど、知らない曲、特にクラシックはどうなん?
っていう感じ(笑)
それでもお母さんの指令どうり、私が選曲した曲を弾いていますが、これがなかなか進まない。
ゲームに逃げてるんだなぁ
知らない曲だしねぇ・・・
もうね、最近、ほとんどの子が、ゲームとyoutubeに夢中。
そして、先週お休みでの今週。
一つお休みがあると、びっくりするくらい上達してる子と、びっくりするくらい変わらない子がいます(笑)
彼の場合、ん~~~~~きっと遊んだだろうなぁと想像していたのですが、
弾いてもらって、びっくり!!!
え?? おお?? まじで??
というくらい、上達してるのです。
間違えていた所をきちんと直してるし、ほとんどすらすら弾けている。
そして!なんと曲想もなかなかいい感じで付いていて、あれれれ・・・集中して曲の中に入ってる。
驚きましたね~~~~~
初めて、初めて、彼が楽しそうに弾いている姿を見たような気がしました。
それは感動する演奏だったのです。(二つ勘違いの間違いはあったけど)
もちろん、今までの発表会の曲はそれなりに自分の好きな曲なので、上手に弾けるようになったら
楽しそうには弾いていたのですが、今回は何か違う。
私が口をすっぱく言ってきたことを再現しようと努力をして、その曲の楽しさを理解しているという弾き方。
まぁ~~言う間でもなく、誉めたの何の(笑)
「そう!!君のその笑顔が見たかった!!この曲好きになったんだね?」
と言ったら満面の笑み。
帰ってお母さんにすぐ言ったそうです。
「ピアノ辞めなくて良かった!続けて良かった!!」
お母さんがLINEで送ってくださいました。
彼のように、ピアノやめよかな・・・やめたいな・・・でも・・・
という『首の皮一枚で繋がってる』状態の子は
沢山います。(;^ω^)
好きな曲に出会えた時。素敵な曲が上手に弾けたとき。
先生やお母さんに褒められた時。
ちょっとしたきっかけで、その淵から生還してくる子がいます(笑)
それは、きっかけもあるけど、お母さんが諦めなかった事や、
私達が子供たちの顔色を見てどう接するか
またお母さんとこっそり作戦を練る事もあります。
私達は、「ピアノをやってて良かった。続けてて良かった」
と子供たちがいつの日か言ってくれる事を夢見て指導しています。
ゲームや動画をみる、友達と遊ぶ。そりゃそっちの方が楽しいよね。
だけど、弾くと何かしら楽しさが見えてくる。
練習すると上達する。だからモチベーションも上がる。
そして、お母さんに褒められる。よりモチベーションがあがる(笑)
そういうプラスのサイクルが生活の中で出来たら、
『その淵』から生還して来るような気がします。
きっと、彼は今後ずっとピアノを心の友として生きて行ってくれるような気がします。
特にね、男の子は心のよりどころになるものがあるってこれからの長い人生
なんらかの助けになるだろうと確信しています。
「ピアノ辞めなくて良かった」この一言は
ほんとにうれしかったなぁ(#^.^#)
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