寂しい時期

「赤ちゃんがいるんですけど、私がピアノを習いたいのですが・・・」

という一言からまずはお母さんからのお付き合いが始まりました。

「大丈夫ですよ、私が抱っこしてます。」

始められた頃はまだ私に抱っこされていたけど、月齢がすすむと ごそごそが止まらない(笑)

レッスンにならなくなった頃、お姉ちゃんを習わせますと、一番上のお姉ちゃんが習いに来て、

まもなく下のお姉ちゃんも♪

そして、その赤ちゃんだった彼も大きくなって習い始めました。

赤ちゃんからの出会いから、17年?18年?になるんでしょうかね・・・

小さな頃からごそごそガサガサ・・・ちっともじっとしてない彼は怪我ばかり。

またぁ??何してんねん・・・死ぬで・・・と

何十回言ったかわかりません(笑)

レッスン中 目を離すと私の死角になるピアノの後ろに行って、指揮者のものまねをしてたりと・・・

心配も笑いも沢山くれた彼ですが、中学生くらいからずっと好きな曲ばかりやってます。

月刊ピアノや、ぷりんと楽譜から自分でダウンロードして来る曲はもうおばちゃんにはわかりません。

 

「え?なにこれ・・・しろめ?」

「白目ちゃう、は・く・じ・つ」

「え?髭男爵ってあの ワイングラスもってコントする人らの?」

「違う、それは髭男爵やろ・・・これは髭ダン」

「なんやねん・・それ・・・」

と、会話はまるで孫とおばあちゃん

 

でも彼が持ってくる曲が最新ネタなのね・・・それで初めて知る曲が多く、かなーり勉強になりました。

そんな彼が、この春で高校3年生になります。

この辺では有名な進学校N高校に行っていますから、塾がこの春から毎日になり、物理的にピアノに来れない・・・と

そうか・・・そうだよね。大学受験は厳しいからがんばらないとね。

もし、県外に出なければまた自分のお小遣いで来るから・・・と言ってくれましたが、

大学生になれば、色々忙しくなり、バイトをしてもそこから自分のピアノのお月謝を出すのはよほどなので

もう・・・これで一区切りかなと腹をくくりました。

 

うちの教室は、月末に私が広報誌を書いて、それをバインダーに挟んでお月謝袋と共にお返しします。

そのバインダーは、自分の好きなようにカスタマイズしていいよと言ったので、彼があの頃夢中になっていた

野球のシールを貼ったものが彼のバインダーです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それを彼のバッグから出して、最後の広報誌とお月謝袋を挟むとき、色んな思いがこみ上げてきました。

15年のタイムラプスのように・・・

もう最後なんだなぁ・・・このバインダー見るのも・・・

あんなこともこんなこともあったっけな・・・・

とセンチメンタルになったのは言うまでもないですが・・・

きっと、大人になってもおじさんになっても、またピアノを弾きたくなったら弾いてくれると思っているので

悲しい別れではありません。

 

でも悲しい(-_-;)

寂しい・・・

そんな気持ちが交差する春の別れの一つです。

来週が最後のレッスン・・・泣かずにがんばろう(笑)

長い事来てくれてありがとうね♪

これからの人生で長くやってきたピアノが必ずあなたの助けになると思うから・・・

辞めたいと思ったこともあると思うけど、踏ん張った彼だもの、続けて良かったと思う事が何度もあると思います。

我が子のように長く彼の成長を楽しませてくれた親御さんにも本当に感謝しかありません。

子供が行かなくなっても先生にLINEしてもいいですか~?ってお母さんからLINEがあったけど

良いに決まってる(笑)  当たり前じゃない。。。ね・・・・(笑)

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