Yちゃんは、うちが前の家の頃からレッスンに通ってくれていました。
当時まだまだ小さい幼稚園児。
ご両親が共働きだったので、おじいちゃんがいつも連れて来られていました。
おじいちゃんも孫のピアノ教室に連れて行くのは時間も遅れるわけにもいかないので
大変だったと思います。
練習しない時もあったし、大きな音が出せない時も・・・山谷ありながら
続けて来てくれました。
この春高校3年生になりました。
彼女はお勉強も出来るし、国公立の大学を目指しているのでずっと塾にも行っています。
大学受験は高校受験の比じゃないので、私もね、覚悟していました。
いつ・・・言い出すかなぁと・・。
そして、先日
「先生、あのな、お母さんと今日ちょっと受験なのにピアノ続けてもええんかなっていう話が出て・・・」
私「そうやね。じゃあ 今月いっぱいで辞める?」
Yちゃん「え?え???そんなにあっさり?」
どうやら、Yちゃんは、私に引き留めて欲しかったのか、もっと驚いて欲しかったのか、残念がって欲しかったのか・・・(笑)
いつかは、卒業していく、それがいつなのかということはずっと思ってるし、高校3年生ともなれば覚悟はしてます。私だって・・・自分の中でのショックをやわらげるために・・・
私「あっさり?じゃないよ。前から覚悟してたよ」
Yちゃん「え?先生寂しくないん?」
私「はぁ?そりゃ寂しいに決まってるじゃん。小さい頃から来て色々あったじゃない。
そんな子が来なくなるってなるとそりゃ寂しいに決まってるわ」
Yちゃん「でもあっさり・・・じゃん・・・そんなにすぐ?」
私「ずっと見てるからやろ。(笑) 国公立受験する子でもピアノに来ることがストレス解消になると言ってずっと来ていた子もいるよ。もちろん合格したよ。だけど・・・Yちゃんは、塾行ってる時に今日はピアノだから早く帰らなあかん・・・ピアノが無かったらずっと勉強出来るのにって思った事あるやろ?」
Yちゃん「うん、ある」
私「それはね、ピアノがストレス解消になってないねん・・・」
Yちゃん「ピアノに来るのはストレスでもないし、ストレス解消でも無い・・・どっちでもない」
私「やろ?だからこの子は受験の時はピアノに来ない方がいいなと思ってたよ。Yちゃんをずっと見てたからわかるけど」
Yちゃん「でも寂しくない?」
私「だから寂しいさ(笑)だけど、あなたの将来がかかってるんだよ。それを思っての事でしょうが・・・ピアノの時間を勉強にした方が後悔は無いんじゃないの?
やっぱりピアノを弾いてる時は受験の事忘れられるから来るっていうのならそれはそれで良いと思うよ。考えてごらん。」
Yちゃん「そうか・・・考えてみる」
そんな可愛いYちゃんでした。
タイプに寄りますね。大学受験中、続けた方がいい子とそうでない子・・・
弾ける弾けないは関係ないですが
きっと彼女は今月で最後かなと思います。
長い事通って来てくれました。
おじいちゃんも数年前に亡くなりました。
音もでっかい音も出るようになりました。
私としては悔いは無いかな、背中をポンと押して卒業を見送りたいと思います。
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