これが生ピアノ

いわゆる私たちが「生ピアノ」というのは、スイッチが必要じゃなく、停電しても弾ける電気を必要としないもの。

昔からあるアップライトピアノとグランドピアノの事を言います。

生ピアノは調律を必要とします。

ピアノ線と木で出来ているものなので、湿度や気温で弦が伸びたり縮んだり、フェルトが水を吸ったり乾いたりしているうちに音がどんどん狂うわけです。

弾く時間が長いほど、狂いやすく、フェルトも叩かれた分硬くなるのです。

 

ド ド♯ レ レ♯ ミ ファ ファ♯ ソ ソ♯ ラ ラ♯ シ

1オクターブの中にこれだけの音があるのは、電子ピアノだけで、

生ピアノと言われる楽器は そのド と ド♯の 間に無限の ドがあるんです。

それをピッチと言います。

吹奏楽部の子はロングトーンというのが基本練習となります。 同じ音をずっとずっと吹くの。

ド(ほんとはドでロングトーンはしないけど)の中の真ん中の音をずっと出し続ける事が出来るようにという練習です。

例えばフルートなら、息のちょっとした加減や、マウスピースと唇の角度で その真ん中の音をズドーンと出すのには相当の訓練が必要なんです。

ひとつの音だけでも狂った音を出さない為にピッチの狂いが無いように。(ドの真ん中の音を出す)練習するんですけど

 

調律が狂ってるピアノは 例えばドでも ド♯よりだったり、シに近い音になったりするわけです。

これは吹奏楽器じゃないので、自分でどうすることもできません。

だから定期的な調律が必要となります。

 

じゃ、電子ピアノでいいじゃん

音も狂わないし、調律代もかからないし、ど真ん中の音を出してくれるわけでしょ?

いやほんと。うちの教室もそうしたい(笑)安上がりぃ~

 

だけど、例えば 今日の晩御飯も、明日の晩御飯もずっとずっと同じものを食べ続けるのと同じで、

生ピアノは 最初に書いたように日々びみょーに音が変わるから心を掴まれるんです。

なので、おうちでは電子ピアノだけど、教室ではちゃんとしたピアノを弾かせてあげたい。

昨日のラストの高校生は、生ピアノを途中で買ってもらった子です。

ピアノに座った時に「すみません。練習してません」

と潔く宣言し、しょぼんとしていました。

「え?そうなの?じゃあさ、好きな曲好きなだけ弾いてごらん。さっき調律が終わったばかりだよ」

というと、

「え(#^.^#) そうなんですか!!わーいわーい」

と、発表会で弾いた曲とか、ボカロのきいたこともない曲、有名な曲が次から次へと暗譜で出てくるんです。

私は心の中で

ひゃ~~~こりゃちょっとしたコンサートじゃないの💓

と幸せいっぱいの時間を過ごさせていただきました。

彼女は吹奏楽部、6年目なので、ピッチがばっちりあってるピアノが相当気持ちいいらしく、

興奮しながら教えてくれました。

例えば、ドの幅が30センチあったとするなら、その真ん中部分の3センチくらいの部分だけ、ズドーンとぴったりと、どの音を弾いても出てくるので、うねりも無いしとっても気持ちいいんです!!

と言ってくれました。 わかりやすい(笑)

 

彼女の性格、お母さんからすると ゆっくりさん過ぎてお母さんは心配なようですが、

この子がピアノを弾くと、この子ならではの音を出します。

絹糸で織物を作るようなと言いたいけど、彼女の場合もう少し太い糸(笑)

でも、確実に音を紡いでいるように曲を弾きます。とても上品な音で・・・

 

調律したおかげで堪能させてもらいました。(笑)

さて、今日は今ヤマハの方が3時間くらいかけて調律をしてくださっています。

小さいお部屋の生徒さん、楽しみにしててね。

調律中の玄関↓↓↓

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この部屋、月曜日と木曜日空いてるんだけど、もしお貸しするとしたら、ニーズはあるかなぁ・・・

と思ってます。ご意見ある方は教えてください~~~

 

カテゴリー: レッスン日記 | コメントする

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA