発表会にはもちろん素晴らしい事もありました。
今日はそのご紹介。
4部の後半に弾いてくれたMちゃん
彼女はうちに小さい頃から来ていました。
頭の良い子で、どんどん上手になって行き、コンクールにも出したことがあります。賞もいただきました。
実は今回も何名か着てくれたレンタルドレスも沢山お母さんから分けていただいたものです。
小学校高学年になるとだんだん ゆるゆるになってきて
中学入学すると同時に吹奏楽部に入ったんです。
それに時間をとられ夢中になり、ついにピアノを辞めてしまったんです。
だけど、その吹奏楽部で色々と問題があったようで、彼女は苦しみ悩んだ末に部活を辞めると言う決断をしました。
その後、「せんせ~暇やからピアノ行くわ」と言ってまた弾き始めました。
そこからはほんとに好きな曲だけをするようなレッスン。
だけど、のめり込むように、嫌な事を忘れる為にピアノを弾くというような弾き方をしていました。もちろん受験中もずっと来ていました。
彼女に、久しぶりに発表会出てみたら?というと、二つ返事で「出る」と・・・
今回の曲は、baby、God bless you
楽譜は、月刊ピアノよりもかなり難易度が高くなる極上のピアノより。
彼女がくれたコメントがこれ
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やらされるピアノは好きじゃなかった。
無機質な音がなるそのピアノから、私は少し距離を置いた。
ピアノから離れた世界で、抱えきれなくなるほど、辛い経験をした。
そして気づけば、鍵盤の前に座っていた。
この時から、私の音は少し、変わったんだと思う。
この音を出せるなら、
私の選んだ道は全て無駄じゃなかったと思える。
私にピアノがあってよかった。
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です。
この子はビッグマウスですけど、(笑)
とっても繊細で誰よりも優しい子です。
この曲をレッスン室で弾いている時、私が何度涙したことか・・・
自然に涙が出るんです・・・。
発表会の当日も受付にいる娘に、彼女のは生でみなさいと会場内に入れました。
司会の方も私も娘もみんな泣けました。
なかなかピアノ演奏で人の心を震わせて涙が流れる演奏というのは
プロでも難しい事。
それをやってしまう、高校1年生。
私もそうですが、親というのは子供が少しでも苦労しないように
幸せに暮らせるように、困らないようにと命がけで守ります。
自分の命を縮めても、子供を守ろうとしますが
彼女のように、どうやっても親が守りきれなくて苦しんだ事は
逆に彼女にとって、魂の栄養になり、それが血肉となり、それを表現する事で芸術として実ったということを感じざる負えませんでした。
ずっと一日スタッフとして手伝ってくれて、久しぶりの発表会ということで、プレッシャーも半端ないということは伝わってきました。
弾き終えたあと、私は彼女を抱きしめて二人で泣きました。
彼女にピアノがあって良かった。
と、つくづく感じた時間でした。
ちなみに、彼女は普通のおうちですが、グランドピアノを持っています。小さい頃に買ってもらったので、指がグランドピアノ仕様になっています。だから、音のなりも半端なく良いです。
これが小さい頃からいい楽器を持つ価値なんだなぁとそれも
痛感しました。
発表会でスマホで撮ってくださったお母さんからLINEで動画を送ってもらいました。宝物です♪
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